2025年にようやく記載された新種。九州中央山地の石灰岩地帯に分布が限られる。標高700m以上のところに限られ,それより下ではイワボタン(ヨゴレネコノメ型,あるいは狭義イワボタン型)に入れ替わることが多い。イワボタンに比べて雄蕊が短く,イワボタンは少なくとも裂開すると萼裂片から大きく飛び出すが,本種ではわずかに長い程度。苞の色づきが不明で全体に緑色に見えることが多い。また,苞や茎葉の形状もイワボタン種より丸みがあり特に先端が鈍形になる傾向が強い。イワボタン種に見られる灰褐色の斑点は皆無ではないが少ない。雄しべの葯は普通黄色だがオレンジ色になるものもある。また花粉も普通は黄色だがクリーム色のものを交えることもある。イワネコノメソウとの雑種は比較的よく見つかるが,これとは別に不稔性または有稔性の雑種ではないかと見られる個体も存在する。 【植物観察アプリ・万太郎フィールドノート】本格運用開始! 【げんのしょうこ花色リレー】全国のゲンノショウコの花色を一緒に調べましょう! ヘイケボタン 2022年4月7日 熊本県八代市 1227m 【漢字名】平家牡丹 【花期】3 5月 【分布】九州 【草丈】足首以下 すね【環境】山地・低山,森林・林縁,河原・渓流,湿地・池沼,岩場・礫地 ヘイケボタン 花序。開花期の苞の色づきは不明瞭(宮崎県椎葉村) ヘイケボタン 花。雄蕊がイワボタンなどより短く,萼裂片を少し超える程度。雄蕊は6-8個が多い(宮崎県椎葉村) ヘイケボタン 花。この花は雄蕊が8本(熊本県八代市) ヘイケボタン 根生葉(熊本県八代市) ヘイケボタン 茎葉。イワボタン種より全体に丸みがある(熊本県八代市) ヘイケボタン 無花茎(熊本県八代市) ヘイケボタン 花断面。雌蕊も短い(熊本県八代市) ヘイケボタン さく果側面。残存花柱もイワボタン種より短く,長さはヒダボタンに似ている(熊本県八代市) ヘイケボタン さく果上面(熊本県八代市)
ヘイケボタン 2022年4月7日 熊本県八代市 1227m
【漢字名】平家牡丹 【花期】3 5月 【分布】九州 【草丈】足首以下 すね【環境】山地・低山,森林・林縁,河原・渓流,湿地・池沼,岩場・礫地