黄色いスミレの仲間(本州以西編)

Yellow Violas in Honshu

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本州以西で見られる,黄花のスミレ。大きく分けると,葉が心形のオオバキスミレの仲間と,円形のキバナノコマノツメの仲間にわけられる。前者は主に山地帯,後者は亜高山,高山帯に分布する。オオバキスミレは多くの亜種,変種に分類されているが,変異は連続的で複雑。現在の分類は必ずしもすっきりしているとはいいがたい。柱頭の形や,側弁内側の毛の有無,また,葉は形だけでなく,光沢の有無,質感なども重要なポイントになる。


キスミレ
Viola orientalis

オオバキスミレ
Viola brevistipulata

ミヤマキスミレ
Viola brevistipulata var. acuminata

ナエバキスミレ
Viola brevistipulata var. kishidai

フチゲオオバキスミレ
Viola brevistipulata var. ciliata

ダイセンキスミレ
Viola brevistipulata ssp. minor

キバナノコマノツメ
Viola biflora

タカネスミレ
Viola crassa

クモマスミレ
Viola crassa ssp. alpicola

ヤツガタケキスミレ
Viola crassa ssp. yatsugatakeana


花正面

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花正面
側面

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側面

唇弁が小さいのはオオバキスミレの仲間と共通。萼片の付属体がはっきりしているのも,オオバキスミレとは異なる。
唇弁が小さく,上弁と側弁は上を向くことはない。
唇弁が小さく,上弁と側弁は上を向くことはない。
唇弁が小さく,上弁と側弁は上を向くことはない。
唇弁が小さく,上弁と側弁は上を向くことはない。
唇弁が小さく,上弁と側弁は上を向くことはない。
唇弁は比較的大きく,上弁と側弁が上向きになる。唇弁の形態には地域や個体によって変化がある。
唇弁は比較的大きく,上弁と側弁が上向きになる。唇弁は幅広いものが多い。
唇弁は比較的大きく,上弁と側弁が上向きになる。唇弁の形態には地域や個体によって変化がある。
唇弁は比較的大きく,上弁と側弁が上向きになる。唇弁の形態には地域や個体によって変化がある。

花の中心

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花の中心

柱頭の両側面の毛が長いのが大きな特徴。側弁の内側にも突起毛がある。
柱頭の両側面の毛は短くて突起毛状。側弁の内側にも突起毛がある。
柱頭の両側面の毛は短くて突起毛状。側弁の内側にも突起毛がある。
柱頭の両側面の毛は短くて突起毛状。側弁の内側にも突起毛がある。
柱頭の両側面の毛は短くて突起毛状。側弁の内側にも突起毛がある。
柱頭の両側面の毛は短くて突起毛状。側弁の内側にも突起毛がある。
柱頭の先はY字型にわかれ,突起毛はない。側弁の内側も無毛。
柱頭の先はしゅもく形で,突起毛がある。側弁の内側には毛がない。
柱頭の先はしゅもく形〜ゆるやかなY字形。突起毛はない。側弁の内側も無毛。
柱頭の先はキバナノコマノツメに似たY字形で無毛。側弁の内側も毛はない。


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三角状心形〜三角状心形。花期には両面に微毛があり,明るい緑色。やわらかくて光沢のない質感は,オオバキスミレと大きく異なる。
心形〜三角状心形で,先が尾状にとがることが多い。光沢がありやや厚みがある。有毛状態は地域や個体によってさまざま。
心形〜三角状心形で,先が尾状にとがることが多い。光沢がありやや厚みがある。有毛状態は地域や個体によってさまざま。
心形〜三角状心形で,先が尾状にとがることが多い。光沢が強くぶあつい。普通わずかに毛が出る。
心形〜三角状心形で,先が尾状にとがることが多い。光沢がありやや厚みがある。縁に毛が出る。
心形〜三角状心形で,先が尾状にとがることはない。基部が心形になる傾向がほかの亜種より強い。質は光沢が強くぶ厚い。普通無毛。
腎形〜円形。やわらかくて,無光沢。普通両面に微毛がある。
円形〜円心形。強い光沢があり,質はぶ厚い。
円形〜円心形。強い光沢があり,質はぶ厚い。
円形〜円心形。無光沢で微毛があるが,質は厚い。

その他

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その他

柱頭の毛が長いのが,オオバキスミレと見わけるいいポイント。
柱頭の毛は短くて突起毛状。オオバキスミレの亜種,変種のすべてに共通の特徴。

茎が紅紫色で短毛があることが特徴のひとつとされるが,一部のオオバキスミレダイセンキスミレフチゲオオバキスミレなどにも共通の特徴。
オオバキスミレの仲間は,普通根茎を横にはわせて増殖するが,この性質がなく,一本一本離れて生えるのが,本変種の著しい特徴。
ほかのオオバキスミレの仲間と比べると,葉の先が尾状にならず,基部が心形になる傾向が強い。上部の茎葉でも,基部は心形になる。





同定のポイントと分布
関東地方以西の太平洋側に分布する。オオバキスミレの仲間とは,まず混生することはないので,地域からでも検索可能だが,やわらかい光沢のない葉,はっきりした萼片の付属体,花柱の毛が長いことなどを確かめれば,確実に同定できる。
北海道から福井県まで,主に日本海側の多雪地に分布する。地域や集団によってさまざまな型があり,多くの亜種変種に分類されている。
オオバキスミレの品種。主に高山,亜高山帯に分布。節間がつまって葉が輪生状になる品種。
オオバキスミレの変種。小型で,葉に光沢があり,茎やつぼみが紅紫色のもの。上越地方の蛇紋岩地のものが典型品だが,オオバキスミレと連続する。
オオバキスミレの変種。北海道南西部から東北地方の太平洋側に分布する。縁に毛が出る特徴は,オオバキスミレにも時に見られるが,根茎を横に引くことがなく,一本一本が離れて生えるのが大きな特徴。茎やつぼみが紅紫色なのも,もうひとつの特徴。
オオバキスミレの亜種。中国地方にやや離れて分布する。オオバキスミレとのちがいは,茎やつぼみが紅紫色,根茎を横に引く性質が強いなどといわれるが,いずれも環境や集団によっては一様ではない。葉の形が心形になる傾向が強く,先が尾状にならない点がよい特徴。特に,上部の茎葉では,普通オオバキスミレは基部が切形になるが,本亜種は,心形であることに注目できる。
北海道から屋久島までの亜高山,高山帯の草地や林縁,また,時に礫地に生える。タカネスミレの仲間に似ているが,やわらかくて繊細な感じがする。多くの場合,葉に微もうがあることで識別できるが,ジョウエツキバナノコマノツメのように,本種の無毛品も知られている。また,タカネスミレの仲間で,葉に微毛があるヤツガタケキスミレとも紛らわしいが,花柄につく小苞葉が,本種では,花のすぐ下につくのに対して,ヤツガタケキスミレでは,花柄全体の中ほどにつくので識別できる。
タカネスミレの仲間で,東北地方の高山に分布するもの。葉は光沢があり,葉柄や葉身の基部に毛が出るほかは,ほとんど無毛。匐枝を伸ばして群生する。花柱がしゅもく形で両側面に突起毛が出るのは,この仲間の中で本亜種だけ。
タカネスミレの仲間で,北アルプスと中央アルプスに分布する亜種。葉は光沢があり無毛。匐枝を出して増える。混生するキバナノコマノツメとは,葉の有毛状態と光沢の有無で容易に識別できるが,柱頭の形にも微妙なちがいがある。
タカネスミレの仲間で八ケ岳に生えるもの。花柄の小苞葉が,花柄全体のなかほどと,低い位置につくことが,キバナノコマノツメタカネスミレの仲間を通じて,著しい特徴。キバナノコマノツメとは,葉の有毛状態,花柱の形を含めて,よく似ている。上記の小苞葉の位置のほか,全体にがっしりしてひとまわり大きいことも,識別のポイントになる。キバナノコマノツメとは,染色体数もちがい,中間型などは見られない。匐枝を出して増えることはない。
同定のポイントと分布

キスミレ
Viola orientalis

オオバキスミレ
Viola brevistipulata

ミヤマキスミレ
Viola brevistipulata var. acuminata

ナエバキスミレ
Viola brevistipulata var. kishidai

フチゲオオバキスミレ
Viola brevistipulata var. ciliata

ダイセンキスミレ
Viola brevistipulata ssp. minor

キバナノコマノツメ
Viola biflora

タカネスミレ
Viola crassa

クモマスミレ
Viola crassa ssp. alpicola

ヤツガタケキスミレ
Viola crassa ssp. yatsugatakeana


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