キンポウゲの仲間

Group Ranunculus

黄色い花をつけるキンポウゲの仲間。そう果の形や葉の形に注目する。ここにはとりあげられていない高山や南西諸島の種、稀な種がいくつもあるが、人里で普通に目にするものは、だいたいこの表でカバーされる。

	ケキツネノボタン Ranunculus cantoniensis	キツネノボタン Ranunculus silerifolius	トゲミノキツネノボタン Ranunculus muricatus	ウマノアシガタ Ranunculus japonicus	タガラシ Ranunculus sceleratus	ツルキツネノボタン Ranunculus hakkodensis	エゾキンポウゲ Ranunculus franchetii	ヒキノカサ Ranunculus extorris
集合果									集合果
	球形に集まる。	球形に集まる。	球形に集まる。		若いときは球形だが成熟すると楕円形になる。	そう果の数が少なく10個未満。	そう果の柄が明瞭で厚みがあり、先端は強く反転する。
そう果									そう果
	そう果の先は巻かない。	そう果の先はくるっと巻く。	そう果の側面に突起がある。
花									花
	花弁は水平に展開。	花弁は水平に展開。	花弁は碗状に展開。	花弁は碗状に展開。	花弁は水平に展開し、雌しべ群が著しく大きい。	花弁は碗状に展開。	花弁は碗状に展開。	花弁は碗状に展開。
根生葉									根生葉
	1回3出複葉。小葉の切れこみは重ならない。	1回3出複葉。照葉の切れこみが重なり気味になる。	3中裂～深裂。	3-5深裂。裂片の先は鋭い。	3-5深裂。裂片の先は鋭くない。	1回3出複葉。小葉の切れこみは浅い。	1回3出複葉。側裂片はさらに深裂。	3-5浅～深裂。変化が多い。
生育環境	水田周辺など、人里の湿地。	水田周辺から山間の湿地。	人里の耕地周辺。畑など乾き気味の環境にも多い。九州北部や中国地方でよく見かける。	湿った草地。人里から高原まで。	水田周辺など人里の湿地。	亜高山の湿地。	北海道中北部の湿った草原。	関東地方以西の低地の湿地。	生育環境
同定のポイント	キツネノボタンによく似ているが、次の点に注意すれば簡単に見わけられる。そう果の先は強く反転しない。小葉の裂片は重ならない。茎には開出毛がある。	ケキツネノボタンに似ているが次の点に注意すれば見わけられる。そう果の先はくるっと強く反転する。小葉の裂片は重なる。茎は、無毛か斜上する毛がある。	キツネノボタンなどに似ているが、そう果の側面に突起があるのが顕著な特徴。それだけで、種を特定できる。	キツネノボタンの仲間とちがって、花弁は開出せず、碗状に展開する。葉は。複葉にならず深く切れ込む。	そう果は小さく、集合果は楕円形になる。	キツネノボタンに似ているが、茎をはわせることと、小葉が深く切れ込むことがない点で見わけられる。	北海道の限られた地域特産。ずんぐりしたそう果、1回3出複葉で、裂片がさらに深く切れ込む葉が特徴。	ウマノアシガタに似ているが小型で葉の形に変化が多い。根に紡錘形のふくらみがあるのが決め手になるが，絶滅危惧種のため根の観察は難しい。	同定のポイント
	ケキツネノボタン Ranunculus cantoniensis	キツネノボタン Ranunculus silerifolius	トゲミノキツネノボタン Ranunculus muricatus	ウマノアシガタ Ranunculus japonicus	タガラシ Ranunculus sceleratus	ツルキツネノボタン Ranunculus hakkodensis	エゾキンポウゲ Ranunculus franchetii	ヒキノカサ Ranunculus extorris

キンポウゲの仲間 Group Ranunculus

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