ヘツカリンドウは,九州南部や南西諸島に生えるアケボノソウに似た植物。九州本土では薩摩半島に稀に見られるに過ぎないが,屋久島や奄美大島ではかなり普通に目にすることができる。渓流沿いの岩場や草地,時には海岸近くの草地で見かけることもある。ヘツカは辺塚で,薩摩半島の地名。
【いがりまさしミニ写真集・遥かなる白馬】 好評発売中
ヘツカリンドウ 2003年11月24日 鹿児島県大島郡大和村 alt.=209m
|
【漢字名】辺塚竜胆
【花期】11〜12月 【分布】九州・沖縄 【草丈】すね〜ひざ 【環境】山地・低山,森林・林縁,河原・渓流,岩場・礫地
|
ヘツカリンドウ 花。5枚の花冠裂片に蜜腺がある(鹿児島県奄美大島) |
ヘツカリンドウ 萼(鹿児島県奄美大島) |
ヘツカリンドウ 蜜腺(鹿児島県奄美大島) |
ヘツカリンドウ 蜜腺にはアリもやってくる(鹿児島県奄美大島) |
ヘツカリンドウ 茎(鹿児島県奄美大島) |
ヘツカリンドウ 葉(鹿児島県奄美大島) |
ヘツカリンドウ 葉表(鹿児島県奄美大島) |
ヘツカリンドウ 葉裏(鹿児島県奄美大島) |
ヘツカリンドウ 花冠が紫色を帯びる個体もある(鹿児島県奄美大島) |
|
|
|
|
|
|
ヘツカリンドウ 2003年11月24日 鹿児島県大島郡大和村 alt.=209m
|
フォトエッセイ(野の花365日のヘツカリンドウより) |
リンドウと名はついているが,アケボノソウに近い植物である。アケボノソウは,秋の紅葉し始めた湿地で見かけることが多いが,ヘツカリンドウは草紅葉などほとんど見られない常春の地方で見られる種である。 和名のヘツカは鹿児島県の地名による。鹿児島県が分布の北限で,これより南の島に分布する植物だ。 花の黒い紋のような模様は蜜腺で,ここにアリが吸蜜に来ていることが多い。
|
|