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被写体のサイズに合わせてレンズを選ぶ
カテゴリー技術
レベル初級

ササユリ 愛知県新城市 2010/06/09
Canon EOS 5D Mark II 180 (mm) iso=100 1/160 秒 F5.6 補正=0 (EV) 絞り優先AE

望遠レンズは遠くの被写体を撮る道具?

望遠レンズは遠くの被写体を撮るためのものと思っている人がいたら、それはまちがいです。確かに近づけない被写体を遠くから撮る時にも使えますが、それはむしろ二次的な使い方。
作例を見てください。ササユリのように大きな花は、標準レンズや、広角レンズを使うと、バックがなかなかボケてくれません。カタクリのように小さな花なら、100mm程度の中望遠でも十分大きなボケが得られますが、ササユリでは、バックのボケが硬い感じになりがちです。そこで、180mmの望遠マクロを使って、バックのボケをやわらかいものにしています。
むろん、バックがどのくらい離れているかにもよりますし、バックをぼかすことなく、描写する撮り方もありますが、まずは、最も基本になる野草のポートレート的な撮り方の場合、大きな花ほど長いレンズが使いやすいとおぼえておきましょう。

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ファッションカメラマンはよく、「サンニッパ」と呼ばれるレンズを使います。それは、300mmF2.8のことです。このスペックのレンズは、人物全体を捉えて、うまくバックがボケてくれる長さなのです。ファッション誌などで、人物を足まで入れて、バックがボケている写真は、たいていこのあたりのスペックのレンズで撮られています。
これを野草に応用すると、ユリなどの大型の花は200mm、カタクリなど小型の花で100mm程度が、ちょうどバックとの関係が作りやすい長さだといえます。

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