カンアオイの仲間

Group Heterotropa

カンアオイの仲間は、地域によって少しずつちがいがあり、多くの種、変種がある。全国的に分布する代表的な種はない一方で、1ヶ所で見られる種も多くない。そのため、分布域でおおよその見当をつけて種を絞り込むのが現実的な同定の方法だ。本書では、まだ取材が十分でなく、ごく一部を取りあげたに過ぎない。日本には35種以上が知られている。萼筒内側の隆起線が重要なポイントになるので、採集できるところであれば、花の断面の観察も欠かせない。

	ヒメカンアオイ Heterotropa takaoi	カンアオイ Heterotropa kooyana var. nipponica	ミヤコアオイ Heterotropa aspera	サンヨウアオイ Heterotropa hexaloba	キンチャクアオイ Heterotropa perfecta	イワタカンアオイ Heterotropa kurosawae	マルミノカンアオイ Heterotropa subglobosa	オナガカンアオイ Heterotropa minamitaniana
花正面									花正面
花側面									花側面
	萼筒は筒形。萼裂片は萼筒と同じぐらいか小さめ。	萼筒は筒形。萼裂片は、萼筒より大きい。	萼筒はキンチャク形だが、基部に顕著なふくらみはない。	萼筒はキンチャク形。基部に顕著な6個のふくらみがある。萼裂片は開出する。	萼筒はキンチャク形。基部に顕著な6個のふくらみがある。萼裂片は開出しない。写真では見えないが、12個の雄しべはすべて完全。	萼筒は筒形。	萼筒は丸みがある。萼裂片は無毛で平坦。	萼裂片の先が著しく長く時には15cmに達する。
葉									葉
	円形。長さと幅が同じぐらいで、先はあまり尖らない。斑紋があるものとないものがある。	葉は卵形。普通斑紋がある。	卵形で、基部の両端が少し張りだすのが特徴。斑紋は普通ある。	卵状楕円形。斑紋があるものとないものがある。	卵状楕円形。斑紋が少ない。	円形。長さと幅が同じぐらいで、先はあまり尖らない。斑紋があるものとないものがある。	普通楕円形。この個体は標準より細長い。	卵状楕円形。斑入りでやや光沢がある。
花断面									花断面
	萼筒の内側の隆起線は格子状。	萼筒の内側の隆起線は格子状。	萼筒の内側の隆起線は格子状。			萼筒内側の格子は著しく細かい。	萼筒内側の格子はやや細かい。	萼筒は基部で大きくくびれ，内側の隆起がきわめて高い。
	ヒメカンアオイ Heterotropa takaoi	カンアオイ Heterotropa kooyana var. nipponica	ミヤコアオイ Heterotropa aspera	サンヨウアオイ Heterotropa hexaloba	キンチャクアオイ Heterotropa perfecta	イワタカンアオイ Heterotropa kurosawae	マルミノカンアオイ Heterotropa subglobosa	オナガカンアオイ Heterotropa minamitaniana

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