第4回撮れたてドットコム植物写真コンテスト

受賞作品ギャラリー


総評
応募総数112点。
残念ながら大賞は出ませんでしたが,佳作のなかにはあと一歩で大賞という作品もいくつかありました。
また,前回までは2時審査でほぼ佳作を絞り込めましたたが,今回は10点以上が2時審査を通過し,佳作を絞り込むのに難渋しました。2時審査通過作品は佳作とほとんど差はないと考えてください。
次回から,コンテストという形を見直し,Web時代によりマッチしたサイトをオープンの予定です。
秋になるか冬になるかわかりませんが,ぜひ傑作を撮りためておいて下さい。


撮れたて大賞

対象作品はありません

佳作1

潮風の中で咲く by nekoppanaさん

【撮影データ】使用カメラ = SONY α700
使用レンズ = SIGMA 20mm
撮影データ = F/5.6 1/250 ISO-200
【作者エッセイ】
海を望む高台の草地を訪ねてみました。
岬の先端へ向って歩いていくと、薄紫色のアズマギクが点々と咲いていました。
海を渡っていく風は強いものの、可憐な花を見ながらの散策は肌寒さを忘れさせてくれます。
枯れ草の中に咲く一群を見つけ、カメラを構えて風がおさまる一瞬を待ちます。
激しく揺れる花を見ながら風の音に耳を澄ませていると、周囲の自然に同化するような感覚にとらわれました
【選者コメント】
多くの印象的な写真に共通して言えることは,写真に写らないはずのものが写っているということです。nekopapaさんの作品には,海岸の風の音や波の音,そして頬をたたく潮風の湿度のようなものが感じられます。アズマギクの描写が少し小さくて訴えが弱いきらいはありますが,構成が的確なことがそれをカバーして広がりのある写真になっています。エッセイも自然で好感が持てます。

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佳作2

by onchanさん

【撮影データ】使用カメラ = D70
使用レンズ = タムロン28〜300mm
撮影データ = F6.3 1/1000
【選者コメント】
バックのゴーストが印象的な作品です。花の描写という点ではとても的確でバックの落とし方や画面を斜めに使って落ち着いた構成にしてあることなど,撮りなれている感じがします。てらいのない点は好感が持てますが,あと一歩何かほしいところです。

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佳作3

優しい光を浴びて by やまそだちさん

【撮影データ】使用カメラ = PENTAX K10D
使用レンズ = SIGMA 17-70mm
撮影データ = f5.6 ±0 絞り優先
【作者エッセイ】
4月初旬、当地の山を歩くと,必ず目に入るのがミミガタテンナンショウです。
今日は観察会で近くの山の散策、にょきにょきとあちこちに顔を出していますが、誰も見向きもしません。
逆光で紫色の仏炎苞に淡黄色の筋が浮き立ってとても幻想的な株が目に入りました。
優しい春の光の中、3人ずれの親子がように見える微笑ましい3株でした。
【選者コメント】
植物写真のお手本のような的確な作品。やわらかい光線の使い方も上手で春ののどかな雑木林の雰囲気がよく出ています。根元の描写はうるさすぎず不自然に整理しすぎず,このあたりの勘所がやまそだちさんの作品はよい。落ち着いたエッセイも好感が持てます。

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佳作4

ひっそりと by エコさん

【撮影データ】使用カメラ = Lumix FZ10
使用レンズ = 標準
撮影データ = F5.6 S1/80
【作者エッセイ】
雑木林の中でひっそりと咲くヒゴスミレ。
かつでの林道だった廃道沿いに毎年数株咲いてくれます。
夕暮れが迫る中、大急ぎで仕事を片付け撮影に行きました。
夕日を背景に自然の織り成す美しさを枯葉に寝転んでの撮影です。
分刻みに変わる空色、実際の美しさをなかなか表現できないのが残念です。
【選者コメント】
惜しくも大賞を逃した秀作です。樹木や背の高い野草ならともかく,小さな野草を夕日と組み合わせるのは,なかなか難しいところです。夕日とヒゴスミレのトーンのバランスや,全体の構成などは的確。惜しいのは,ヒゴスミレの花だけが地面から唐突に出ているように感じられること。葉のシルエットをうまく入れることができれば大賞だったでしょう。もちろん,ヒゴスミレでそういう描写をするのが難しいことは選者もよく知っています。

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佳作5

鉄砲百合 by ごっかるさん

【撮影データ】使用カメラ = D3
使用レンズ = シグマ
撮影データ = f9 sp1/50 ISO320 露出補正-1.5
【作者エッセイ】
とにかく名前も見た目も威勢の良い植物である。隆起した珊瑚岩にがっちりとしがみつき鮮やかな白い花を咲かせる。とりわけ海浜地帯は風が強く強風に煽られて花びらが岩に打ち付けられそうに思われるが茎の長さと弾力で花は守られている。粋でいなせでさっぱりとした江戸っ子のような花だ
【選者コメント】
本コンテストでは珍しい魚眼レンズによるモノクロームの応募です。水平線は歪んでいますが,うまく自然な感じでレンズを使いこなしているといえるでしょう。手前や左のつぼみの切り方に一工夫あればさらによくなったでしょう。特に手前のつぼみは先端だけがぎりぎりで切れているのが惜しいところ。

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予選通過作品(タイトル,ハンドルネーム)

【二次審査通過作品】
茶色の霧とサンカヨウ (ridge_line)
マツカゼソウ (すや)
霜の朝 (深谷)
遥かな樹 (らろ)
夕暮れ前の目覚め (CORONA)
彼岸の空に向かって (HANA-DAYORI)


【一次審査通過作品】
丘の番人 (pirloyan)
転生 (ごっかる)
生きること、変わること (CORONA)
岩間にただよう花香 (CORONA)
黄金色に輝く (nekoppana)
夕焼けの藤 (わこ)
春の主役 (わこ)
輝く,命を燃やして (MASAHIDE.TK)
秘密の花園 シラネアオイ (HANA-DAYORI)
お花畑 (きな子)
野に咲く (きな子)
蓮 (きな子)
森林浴 (きな子)
畔に咲く (mou39)
久しぶりに咲いたらいい気分 (小河)
再会 〜ミスミソウ〜 (ridge_line)
緑透 (onchan)
咲誇る (onchan)
語らい (onchan)
ピンクの優 (onchan)
岩場の北斜面 (やまそだち)
畦の風景1 (エコ)
畦の風景2 (エコ)
色とりどり (エコ)
ゆでたまご!? (sho)
寄り添ふ (derapan)
レンタルドレス (derapan)
アズマイチゲ (すや)
森の怪人 (まっくろうさぎ)
火口に咲く (まっくろうさぎ)
私の散歩道 (ゆき)
静寂な春 (深谷)
ミドリハコベ物語 (深谷)
初夏の渓流 (巣林一枝)
五月の風の中で (巣林一枝)
深山の妖精 (巣林一枝)
二人の時間 (巣林一枝)
夏が来るぞ〜 (巣林一枝)